地図にものっていない小さな島カムイト
不思議な宇宙空間の中にありここには生物は存在しなかった
ところが地底では盛んに地殻活動が起きていた…
そして、それはよく晴れた静かな午後だった
静寂をやぶるように
ゆっくりとカムイトの地底から白いかたまりが浮かび上がってきた
突如姿を現した白いかたまりは目映い光を放っていた
人々はそれを〝美石庭園〟と呼んだ
ミラクルアイランド 〝美石庭園〟
GROWS !
美石庭園では 土を持ち上げて次から次へと植物が芽を出し始めました
植物の芽は太陽を見上げるとともに光を放ち始めました
芽を出した土のすき間からもキラリと輝くものが見えてきました
そして 土の壁を洗い流すように
ゆっくりと様々な大きさの石が顔を出し始めました
それは虹を内包した光の石でした
しばらくすると辺り一面が別の世界へと変化していきました
それはまるで世界中のありとあらゆる美しい絹糸で織りなされた絨毯のようでした
この美しい奇跡は、風の精霊たちが海を渡り人々の耳元で囁かれるようになりました
風の精霊のささやきに人々はいてもたってもいられなくなり、海を渡り美石庭園に集うようになりました
そして 人々はこの奇跡が永久に続いていくことを切に願いました
太陽をあがめ繁茂繁栄を祈り続けました
魅惑的な石は人々の心をとらえました
ところが この光の石を自分の物にしようとするものは一人もいません
それは 人々は知っていたからです
光の石が純真な祈りの証とした神様からのプレゼントだということを…
ただひたすら溢れる感謝の想いで眺めているだけでした
その人々の想いに答えるように
海辺の虹を内包した光の石たちは、空から降り注ぐエネルギーをいただき 海と同じリズムで宙を舞いはじめました
辺りはゆったりとした大自然の息吹に満たされ
人々の心を魅了しました
GATHERING !
INTEGRATES !
植物たちは美石庭園に訪れるお客を歓迎して楽しそうに歌い始めました
打ち付ける波で切り立った岩肌も植物たちの歌声に同化して左右に揺れ始めました
そして 美石庭園のあらゆるものたちが全身で喜びのリズムをきざみながら歌い続けました
やがて 大音響のリズムが一つとなり天に響いていきました
THANKS !
気がつくと海の色にも優る特上の青い空は徐々にトーンを落としていました
そして あらゆるもののリズムも少しづつ小さくなってゆきました
■
闇を告げる不吉な動物の鳴き声がひびきわたりました
やがてそれも波の音に同調して消えてなくなりました
まもなく支配する闇の世界に恐れを感じるものはいません
それは 明日が必ず訪れるから…
今日もありがとう ありがとう
ありがとう
ありがとう
ありがとう。。。。。
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